2019年10月9日水曜日

Dr. Yoshino Akira(吉野彰博士)

 Dr. Yoshino Akira won Nobel Chemistry Prize
(WEB News)
Comparison of GDP  (USA, China, Japan)
(WEB News)
Cycling 10.58 km, 3640 Steps
(Inside of Otsu City)

  ノーベル化学賞は吉野彰博士に授与される。リチウムイオン電池の開発者としての業績が評価された。

  もともと電池にリチウムを使う原理は1975年にアメリカ人が発表しており、1980年代初めにはその原型タイプの電池が初めて作られている。そして1985年、吉野博士は陰極にグラファイトを使うことにより、実用的な電池として完成させている。

  今回の受賞には最初の発想者とプロトタイプの開発者も同時に選ばれている。基本発明は欧米で実用化開発は日本という、30年ほど前までの日本の大成長を支えたパターンの一例である。

  旭化成の社員として開発をしているが、この会社は化学メーカーで、実際には電池としてはソニーが最初に生産販売している。旭化成は電池に使用するフィルムなどの素材を供給する立場である。

  発売後しばらくはほとんど売れなかったそうであるが、1995年にウインドウズが使われだすとその拡大とともに、小型電池の需要が爆発的に増えていくことになる。

  ノーベル賞を受賞するまで、開発完成後34年の歳月がたっている。開発当時は日本は世界第二の経済大国であった。しかしその後は殆ど成長しておらず、むしろじり貧状態である。

  それに反し、その後のアメリカ、中国の成長は著しく、特に中国にも抜かれてその格差があまりにも大きくなっている。後進国の仲間入りのようである。

  今、科学の分野で日本人がノーベル賞を毎年のように受賞するのは30年ほど以前の研究開発の成果である。

  もうしばらくは過去の蓄積で日本人ノーベル受賞者は出るものと思うが、今の日本の状況を見ていると、まもなく立ち枯れになるのは間違いない。

  いろんな分野で抜本的改革が何もなされず、逆に嘘と不正がまかり通っている今の日本の現状では、ノーベル賞のみならず日本沈没が具現化するのではないかと危惧する。

  吉野博士の言葉、子供時代に最も重要なのは、好奇心を持って物事に興味を持つことであるという。私立の中高一貫中学受験のための小学校時代からの塾通いでは、ノーベル賞を取るような人材は出てこないであろう。吉野博士も公立小中学校、大阪府立高校、京都大学の出身である。

ノーベル賞 我が国受賞 将来は
(のーべるしょう わがくにじゅしょう しょうらいは)

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