(WEB News)
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先週東京でナノテク展が開催されている。現役時代、産総研時代共に出展していた。
それに合わせて各所から、カーボンナノチューブの研究開発状況についての発表もなされている。
東レは、単層カーボンナノチューブを使用して半導体回路をポリエステルフィルムに塗布する技術を開発している。従来のシリコン半導体に比べてコスト削減が出来、用途としてはRFID(Radio Frequency Identifier 識別)タグなどが考えられる。
AIST(産総研)はリチウムイオン電池の寿命、電流密度を飛躍的にアップする単層カーボンナノチューブ負極電極材を開発した。これによりリチウムイオン電池の大容量化が可能になる。
三菱鉛筆は、リチウムイオン電池の大容量化に寄与できる、カーボンナノチューブの分散液を開発した。これは、リチュームイオンバッテリーの導電助剤として使用される。電気自動車の性能向上に寄与できるという。
10年ほど前に最後の仕事として、産総研で単層カーボンナノチューブの開発に従事していた。その時に将来の用途展開について学会に投稿している。
今回の発表を見ると、そのうちの半導体、二次電池用途にかなりの進展があったことがうかがえる。
当時将来の市場規模についても予想しているが、2015年には単層CNTの生産開始としており、現実には日本ゼオンが生産開始した。
2035年には1兆円の市場規模になるとすれば、2022年時点では2000億円の規模になると予想していた。現状はどうなのか、興味あるところである。
CNT 順調に進展 喜ばし
(シーエヌティー じゅんちょうにしんてん よろこばし)