2025年5月12日月曜日

Taiyo no Unmei(太陽の運命)

COCON KARASUMA Building(古今烏丸)
Kyoto Cinema(太陽の運命)
Lobby of Kyoto Cinema
Cinema 3

  昔、TBSテレビ筑紫哲也の報道番組のキャスターをしていた、佐古忠彦が映画監督を務めた四作目の作品が公開されているとのことで、本日は京都四条烏丸古今烏丸ビルにある京都シネマに出かけた。

  佐古忠彦監督が作った映画は、過去の三作と同じく沖縄に関するドキュメント映画「太陽の運命」という題の映画であった。沖縄の言葉で太陽はティダといい、リーダーをさす。「太陽の運命」とは、リーダーの運命ということになる。

  沖縄は戦争末期戦場となり悲惨な歴史を歩み、戦後はアメリカ軍基地問題を引きずり現在に至っている。

  その中で、戦後の政治家として革新政党の支持を得た知事であった大田昌秀と保守政党から出た知事であった翁長雄志の二人の政治家としての活動を描いた映画であった。

  この二人は政治的立場は異なるが、結局は沖縄のリーダーとして、政府とアメリカに強力に対峙せざるを得ないという、戦後の沖縄の二人の政治家の辿った記録でもある。

  戦後は基地問題は何ら解決されずに続いている。その元は、日米安全保障条約による基本的な日本とアメリカの政治的つながりに基づいている。

  戦後日米安全保障条約が結ばれ沖縄にはアメリカ軍基地がそのまま存続している。沖縄県知事が訴訟を起こしても、最高裁判所は安全保障条約が憲法の上位にあるとの判断をして、訴訟を退けるという状況にある。

  すなわち日本は実質アメリカの支配下にあると、日本の独立性を裁判所が自ら放棄しているのである。

  この状況では、沖縄の基地問題解決は沖縄県民、知事の力では不可能である。解決できる唯一の方法は、日米安全保障条約を破棄するしかない。

  この点でも、今日本に必要なのは、野党大連合を実現して野党が政治の実権を握り、日米安全保証条約破棄も含めた、大改革ではないかと思う。

安保破棄 平和訪れ 沖縄に
(あんぽはき へいわおとずれ おきなわに)

  このようなことを考えさせられる映画であった。

  それにしも、先日から世間を騒がせている、自民党の西田昌司議員の沖縄戦に関する発言は、沖縄での犠牲者を考えていない。謝罪しているとは言え、本音は戦前の体制を擁護したものとみざるを得ない。

  西田議員には、是非とも佐古忠彦監督の三作目の映画「生きろ島田叡」を見てもらいたい。この映画は事実に基づいたドキュメンタリーであり、西田議員の発言は作為的なものであることがはっきり分かる。

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