EU decided Rayon Fiber is not Plastic
(Sen-i News of Today)
Walking 5758 m, 8226 Steps
(Usual Course)
再生セルロース繊維の代表としてレーヨン繊維がある。日本で最初にこのレーヨン繊維を独自の技術で開発し生産したのが現役時代の会社である。100年ほど前の出来事である。
それ以来、戦後までは日本最大のレーヨンメーカーとして君臨していた。しかし戦後、ナイロン、ポリエステル、アクリル、ビニロンなどの合成繊維の実用化に遅れ、いち早く合成繊維を導入した他社に追い抜かれ、昔の地位は回復していない。
木材のパルプを原料とするレーヨンは繊維としての性能も独特のものがある。綿と同じように水分を吸う性質があり衣料用として使える。強撚織物である縮緬を作るにはその弾性率が効いてレーヨンが最適である。また婦人用の服に使うとドレープがきれいに出る。タイヤコードとしても発熱が少なく、今でも速度無制限のドイツアウトバーンではレーヨン補強タイヤが使われている。
特異な特性を持つレーヨンであるが、その製造工程では溶剤の毒性対策に苦慮していた。工場では防護服と有毒物質を大きな煙突で排出するなど対策をしていたが、労働環境の悪さは問題であった。
戦後合成繊維が出現し普及すると、一部用途でレーヨンは生き残ったが、合成繊維にとってかわられた。
合成繊維は石油を原料とするプラスチックの一種である。それに対してレーヨンは木を原料としており、プラスチックではない。
本日のニュースで、EUがレーヨンは非プラスチックと定義したと伝えていた。現在、プラスチック公害が問題視されており、レーヨンはその心配はいらない。
原料が木であるため、土に埋めれば腐るのである。この生分解性をこれからは大いに利用すべきと考える。
先日も着古した服をリユース店に持ち込んだが、ブランド品の一部を除いてほとんどが回収されなかった。結局燃えるゴミで出さざるを得なかった。レーヨンでできておれば埋め立てにすれば、土の中で分解してくれる。
現在では、レーヨン製造には有害物質の出ない技術が使われており、製造工程での公害問題はなくなっているという。というのは、現役会社はとっくの昔にレーヨンからは撤退したため詳しい事情は知らない。
汎用繊維としてレーヨンの復活が現実味を帯びてきている。衰退し続けていたレーヨンが、また繊維の王者になる可能性も出てきた。
持続可能な素材として、現役時代の会社が、再度レーヨン生産を始めることも一つの選択肢と考える。
レーヨンを 再度生産 開始かも
(れーよんを さいどせいさん かいしかも)
余談だが、五本指靴下、手袋に竹からつくられた再生セルロース繊維 ”TAKEFU”(竹布)を愛用している。なぜか水虫が治っている。竹のもともとの殺菌機能が効いているのか分からないが、再生セルロース繊維は有効な使い道がまだまだあるようである。
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