2017年11月30日木曜日

高市黒人

 高市黒人の万葉歌碑
(近江神宮)
高市黒人の歌の説明
本日の散歩 7214歩

  先日万葉歌碑の除幕式に立ち会ったが、近江神宮にも万葉歌碑がある。高市黒人の歌である。

「ささなみの国つ御神のうらさびて荒れたるみやこ見れば悲しも」

  天武天皇(壬申の乱の後の天皇)が亡くなって持統天皇の時代に宮廷につかえていたという。天智天皇(天武天皇の兄)時代の大津京を訪れ、荒れ果てた都を見て悲しむ歌である。

  天智天皇が亡くなると息子の弘文天皇が即位するが、すぐに弟の大海人皇子が壬申の乱をおこし勝利し、天武天皇となる。その皇后が後の持統天皇で、天智天皇の娘である。つまり持統天皇は叔父と結婚したのである。

  万葉集を通じて、天皇家の家系の実情を知ることとなった。調べていくとさらにいろいろな事実を知ることになるようである。

2017年11月29日水曜日

タイヤコード

タイヤの構造
(タイヤコードで補強されている)
散歩の歩数 6273

  現役時代はタイヤコードの仕事が長かった。特に最後はタイヤコード製造会社のトップとして気を緩められない日々を過ごした。火災、事故、怪我、そして不正のない会社運営に没頭していた。

  昨日の報道で、コンペチターである合成繊維、いや今では総合化学メーカーの同じ業種の子会社で不正問題が発覚した。規格アウトのデータを改竄していたというもの。

  昨年、会社はその不正を把握していたが公表していなかった。神戸製鋼などのデータ改竄問題が公になり、またネット上で会社に問い合わせが来るなどして、公表せざるを得なくなったという。

  タイヤコードのビジネスは出荷ごとに出荷伝票の他に、検査表を必ずつける。合格の製品であることを証明する書類である。規格アウトの場合、軽度の場合は顧客に特採(特別採用)を依頼して了解が取れれば出荷することが可能である。

  しかし特採の場合、何らかの価格ダウンを要求される。価格を下げて納入し、問題のないことが判明してくる場合がある。それを繰り返していると、その結果価格を下げることを避けるために、ある程度の規格アウトなら使用可能との供給側の勝手な判断でデーター改竄が生まれたものと思う。

  最初にデーター改竄を判断した人はそのまま不正を続けることになるが、いずれ他の人が担当することにより不正が判明する。しかし問題が大きくなることを避けるために、そのまま引き継いでいくことになる。

  その慣例を打ち切ったのが今回の公表と思う。これからの成り行きがどうなるか予想は難しいが、親会社、その子会社の受けたダメージは大きい。日本の製造業で続発する不正は、今始まったものではない。高度成長時代の無理したひずみが、今噴出しているとみる。

  一昨年の杭打ち偽装問題、そして今回のデータ改竄問題と、合成繊維業界の3大企業の2社で不正問題が続いた。残る1社は現役時代勤めた会社である。問題のないよう願うばかりである。

  今回問題のあった子会社は、現役時代にトップを勤めた会社と全く同じ業種である。昨日の報道で、親会社社長、専務、そして子会社社長が3人そろって謝罪している光景をまたも見せられた。杭打ち偽装の場合は建築業ということで業種も異なったが、今回は同じ業種ということで身近に感じる。一昨年の事件の時以上に背筋が凍る思いである。

2017年11月28日火曜日

東寺の紅葉

 東寺南大門(正面は金堂)
 五重塔と紅葉
 五重塔と紅葉
 五重塔と紅葉
  五重塔と紅葉
 五重塔と紅葉
本日の散歩の歩数 8278

  今年のJR東海のキャンペーンポスターは夜景に映える東寺の五重塔と紅葉である。子供の時から東寺にはなじみがあるが、紅葉がこんなに美しい寺とは当時は何も認識なかった。

  東福寺の紅葉を満喫した後、市バスで九条通りを西に進み東寺に着いた。南大門から入り五重塔と紅葉を写真に撮った。キャンペーンの効果か、たくさんの観光客で賑わっていた。

  今年の紅葉は11月中旬から急に寒くなり例年になく赤が鮮やかで、寒い中久しぶりに真っ赤な紅葉を楽しめた。

2017年11月27日月曜日

東福寺の紅葉

東福寺日下門への参道
東福寺日下門
 日下門入った右の禅堂
 洗玉澗渓谷の入口
 洗玉澗渓谷
 洗玉澗渓谷
 洗玉澗渓谷の人出
洗玉澗渓谷から通天橋を見る
 洗玉澗渓谷から通天橋を見る
 洗玉澗渓谷の紅葉
 通天橋への道
通天橋への廊下
 通天橋入口からの方丈
 通天橋からの洗玉澗渓谷
通天橋からの 洗玉澗渓谷
 通天橋
 通天橋出口の紅葉
三門の説明
 三門(手前は思遠池)
散歩の歩数 7257

  東福寺は小さいころ、遠足などでよく遊んだところである。戦後間もない時でもあり、全くのぼろ寺であった。特に三門は荒廃しつくしており、芥川龍之介の「羅生門」に出てくる妖怪の出そうな門そのものであった。

  それが今では紅葉の名所として世界に知られる美しい寺になっている。今までも何回も訪れているが、先週の金曜日に紅葉を見に出かけた。

  JR奈良線東福寺駅からは観光客の行列である。参道を歩き日下門から境内に入る。右には日本最大で最古の座禅道場である禅堂があり、その横の紅葉も真っ赤である。

  有名な渓谷である洗玉澗入口から真っ赤な紅葉の世界である。紅葉の中を渓谷へ下っていくが、人出が多すぎて立ち止まりながら少しずつ進む。そのおかげでゆっくりと紅葉を楽しめる。

  渓谷から上を見ると通天橋が見える。その空間は真っ赤である。そして通天橋からの洗玉澗渓谷は絶景である。ここではゆっくりと眺めているわけにはいかない。人が多くて流されて出口に至る。

  日下門を出て、東山通りから市バスに乗って東寺に向かった。

2017年11月26日日曜日

金戒光明寺の紅葉

栄摂院
栄摂院山門
 庭園の紅葉
 
庭園の紅葉
 庭園の紅葉
金戒光明寺の銀杏
金戒光明寺の説明
 
金戒光明寺山門の説明
 山門
 山門前の紅葉
 参道階段
金戒光明寺高麗門
  真如堂から黒谷の金戒光明寺へ向かったが、途中紅葉が鮮やかな栄摂院に立ち寄った。参道からお堂にかけてもみじの木があり、庭の紅葉はまた素晴らしい。

  そして金戒光明寺に入ったところには銀杏が黄色に輝いていた。金戒光明寺山門の参道にももみじが植えられており、紅葉の中を歩いて参道階段を下った。

  この寺には幕末の江戸幕府京都守護職を担っていた会津藩士の本陣があった。幕末に活動した新選組の発祥の地となる歴史があり、受難した会津藩士の墓もある。

  この後丸太町岡崎からバスに乗り、地下鉄で京都駅、JRで自宅に戻った。

2017年11月25日土曜日

万葉歌碑

唐崎苑公園
唐崎苑公園から見える比叡山
万葉歌碑除幕式の看板
除幕式前の歌碑
前滋賀県知事嘉田由紀子氏による除幕
(九基目の歌碑、但馬皇女)
嘉田由紀子氏の除幕式(動画)
ソプラノ歌手による万葉歌
ソプラノ歌手による万葉歌(動画)

ソプラノ歌手による万葉歌(動画)
文化勲章受章者中西進氏による除幕
(十基目の歌碑、舎人吉年)
中西進氏の除幕式(動画)
ソプラノ歌手による万葉歌(動画)

ソプラノ歌手による万葉歌(動画)
十基目の歌碑と近江富士
9年前に設置された歌碑
(柿本人麻呂)

柿本人麻呂の歌
ソプラノ歌手による万葉歌(動画)
ソプラノ歌手による万葉歌(動画)
 午前中のサイクリング 6.57km
午後の散歩 7279歩
本日の活動 11.2km、7487歩

  柳が崎から北3kmくらいのところに琵琶湖に面して唐崎苑公園がある。鎌倉幕府倒幕の戦い、唐崎浜の戦いのあった場所である。本日ここで、万葉歌碑の除幕式があるとのことで自転車で出かけた。

  大津京周辺には、大津宮ゆかりの万葉歌を刻んだ歌碑がすでに8基設置されている。万葉集愛好家グループ「淡海万葉の会」が寄付を募り設置してきた。

  本日は目標の10基目を達成する歌碑除幕式である。9基目は但馬皇女(たじまのひめみこ)の歌である。

「後れ居て恋ひつつあらずは追い及かむ道の阿廻みに標結へわが背」

  揮毫者は前滋賀県知事嘉田由紀子氏で、ご本人が出席し除幕を行った。その後、ソプラノ歌手がその歌をフルートの伴奏で歌いあげた。

  そして10基目は舎人吉年(とねりのきね)の歌であった。

「やすみししわご大君の大御船待ちか恋ふらむ志賀の辛崎」

  揮毫者は文化勲章受章者中西進氏で、やはりご本人が出席し除幕を行った。同じくソプラノ歌手がその歌を歌いあげた。

  最後は、すでに9年前に設置された「柿本人麻呂」の歌碑の前で、再度ソプラノ歌手によってその歌が歌いあげられた。

  中西進氏のお話の中で、百人一首の天智天皇の歌「秋の田の・・・」は、弟である後の天武天皇と額田王を取り合い、結局額田王は天武天皇の元に行ってしまったことにより、天智天皇の失恋の悲しみを歌ったものとの説明があった。

  あの歌は、秋の収穫の後のもの悲しい情景を歌ったものと思っていたが、この説明を聞きなるほどと納得した。