京都みなみ会館
会館入口
会館内部
シュガーブルースの看板
近くの東寺の五重塔
世界遺産東寺の五重塔の近くに京都みなみ会館がある。小学生の頃はまだテレビは普及しておらず、映画産業が繁栄していた。特に子供にとっては正月にはお年玉をもらって映画を見に行くのが楽しみであった。その一つの映画館がこの京都みなみ館であった。
映画産業の衰退によりとっくの昔にこのみなみ館も閉鎖されているものと思っていた。しかし、今でも健在であることを知った。場所は昔と全く同じところで営業を続けている。昔は邦画の封切り映画を上映し、結構賑わっていたと記憶する。
今は世界の知る人ぞ知るという貴重な映画を毎日、それも1日の内でも何種類という題目の映画を上映している。今回観ることになったのはチェコの監督によるドキュメント映画であるが、これも朝の2時間だけでその他の時間はまた違った映画を上映している。特にテレビなどのマスコミで宣伝される映画ではないが、注目される映画ばかりのようである。
鑑賞した映画は「シュガーブルース」である。自分自身の体験からの白砂糖の害についてのドキュメンタリー映画である。この映画の影響ではないが、10年前の病気以来マクロビ料理を食べるようにしている。砂糖もそれ以来とることをやめている。甘味はメイプルシロップ、果物などでとるようにしている。
この映画を観て、今の食生活が私には正解であることをさらに認識することとなった。感染症による疾病以外の病気、例えばがん、糖尿病、内臓疾患、循環器系疾患、アルツハイマー病、膠原病、精神疾患、いろいろなアレルギーなどはすべて、大気汚染、食品添加物、ストレス、日常の食べ物などに原因があるのであろう。
たばこもその原因の一つとしてWHOが指摘して半世紀以上経つ。今、世界でたばこ受動喫煙も避ける対策が進められている。公共の施設では禁煙となりつつあるが、日本はまだ分煙にとどまっている。とはいえ、その対策がようやく具体化していることは好ましいことである。
さらに最近WHOは世界に向けて砂糖販売に税金をかけるよう推奨している。砂糖の害が認識され、その消費を減らす狙いがあるようである。さっそくポルトガルが砂糖税の検討を開始している。これは国民の健康を考えてのことであろうが、加えて国家財政窮乏の国であり、税金収入を増やそうとするもくろみもあるような気がする。
日本の医療費はさらに増加することが予想されている。特に糖尿病、高コレステロールなどの慢性疾患には大量の薬が投与されており、医療費の大きな負担となっている。国民の健康と医療費の削減には砂糖の消費を減らすのも対策の一つではないかと思う。このような思いを強くさせる鑑賞であった。